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ドライフラワーTips
キレイなドライフラワーの作り方 〜ハンギング法〜ドライフラワー作り
ドライフラワーを作っても茶色くなってしまうのはなぜ?
ドライフラワーといえばくすんだ色、褪せて飴色になった色…と思われがちですよね。
でも、工夫して作ればとても色鮮やかなドライフラワーに仕上げることができるんです。
色褪せてアンティークなカラーになったドライフラワーも味わいがありとても素敵ですが、「ドライフラワーでもこんなにキレイな色になるんだ!?」とお客さんに感動してもらえることも多く、今は発色や色持ちの良いドライフラワーを追求する作家さんも増えています。
でも、「ドライフラワーを作ってもすぐに茶色くなってしまう」という方も多いはず。
これはなぜなのでしょう。
切り花を吊るすなどして乾燥させていくと、水分が徐々になくなっていきます。
そうすると、そのお花(植物)の細胞内部の組織が壊れ、その組織から出てきた酵素により色素が分解されたりポリフェノールが酸化したりして茶褐色になるんです。
また、乾燥中に細菌が繁殖して腐敗に近い状態になることもあります。
キレイなドライフラワーを作るコツ
色がキレイで鮮やかなドライフラワーを作るには、何よりもスピードが大切です。
ゆっくりと時間をかけてお花を乾かしていると、お花が完全に乾いてしまう前に上記の酵素により色が茶色くなってしまいます。
ということで、お花が劣化する前のキレイなうちにお花を乾かしてしまうのがとっても大事なんです。
酵素は高温になると変性して活性を失います。
植物を50〜60度の環境に置いてから(置きながら)乾燥させると、植物内の酵素は働けなくなってしまうので、特に色もちの良いドライフラワーに仕上がるんです。
酵素と熱変性については中学校の理科の授業でも習いますよね!
…ということで、色鮮やかで色もちの良いドライフラワーに仕上げるには、
高温になる環境で一気に乾かしてしまう方法が効果的ということになります。
ドライフラワーを作ってみよう
ドライフラワー作りには様々な方法があるのですが、
一番オーソドックスなのは「ハンギング法」つまりお花を逆さまに吊るして作る方法です。
当サイトではドライフラワー専用のヒーター付き乾燥機を2台並べて使っています。
ただこの乾燥機は残念ながら廃盤になってしまっていて、現在は販売されていません。
一度ヒーター部分が壊れ、似たような部品を取り寄せて自分で修理するなどしてなんとか現役で頑張ってもらってます。
それでは、専用乾燥機のない一般家庭ではキレイなドライフラワーは作れないのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
下記のような方法をがありますのでぜひ試してみてくださいね。
方法1:一万円ちょっとで完成!布団乾燥機でドライフラワー製造機
ご家庭用の布団乾燥機と衣類乾燥袋を併用して速くキレイなドライフラワーを作成することができます。
雨の日は私もよく使っています!
詳しい方法についてはこちらの記事で解説しています。
方法2:冬場にエアコンの前に吊るす
冬場に温風の出るエアコンの前に吊るす方法です。
冬場は特に空気が乾燥しており、エアコンの温風を当てることでお花がとても速く乾きます。
方法3:浴室乾燥機を使う
浴室乾燥機をお持ちの場合は、そちらを活用することでお花を速く乾燥させることができます。
方法4:夏場に車の中に干す
夏場の車内はかなりの高温になります。
車内に1日干しておくだけでカリカリのドライフラワーが出来上がることが多いですよ。
吊るす時のコツ
上記1、2、3、4の方法に共通することですが、仕入れたお花にハリがない場合はまず水揚げをして元気な状態に戻します。
その後なるべく1本1本をバラバラにして間隔を空けて干すと良いでしょう。
また、余分な葉は取り除き、茎が長すぎる場合はカットするなどして少しでも速く乾くように工夫しましょう。
ちなみに私の経験上、乾燥し始め(1日目)にどれだけ水分を抜けるかで色鮮やかさに差が出る気がします。
除湿機で常に部屋の湿度を下げておくか、なるべく晴れて湿度の低い日に干して乾燥し始めるようにすると良いと思います。
お花の種類によっては高温になることで色が悪くなってしまうものもあります。
ドライフラワーカタログで乾燥法が「常温吊り下げ乾燥」となっているものは高温で乾燥させない方が良いお花です。
例えばエリンジウムやスターチス、ユーカリなど、乾燥した部屋にただ吊るしておくだけの方がキレイに仕上がるものもありますので、まずは少量で試すことをオススメします。